探偵という職業に対して「カッコいい」「映画みたい」といったイメージを持つ人は少なくありません。
有難いことに求人募集の件について、数多くのお問い合わせをいただきますが、実際の現場は、地道で根気のいる作業の連続。
華やかさよりも“人間力”と“冷静さ”が求められる職業でかなり厳しい世界なんです。
今回は、現役探偵の視点から「探偵に向いている人の特徴」と「向いていない人の傾向」について解説します。
これから探偵を目指す方、探偵事務所への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にされてみてください。
探偵に向いている人の特徴
1. 地理感覚が優れている※方向音痴でない事が絶対条件
これは、その人の得意不得意があるかもしれませんが、自分の位置からどの経路を使えば最短ルートで現場にたどりつけるかなど、瞬時に自分の位置と目的地の経路を判断できる間隔が必要になります。
一度通っただけでルートを覚えたり、ある程度の方向感覚がなければ、対象者の行動を予測して先回りなどが出来ません。
今ではスマホなどで誰でもGoogleマップを利用し、知らない土地でも目的地にたどり着く事はできますが、裏道や渋滞を回避するルートを瞬時に判断し、最短最速で目的地にたどり着く判断能力が必要になります。
2. 車に詳しい
こちらも車好きかどうかによって、得意不得意があるかもしれませんが、車種を瞬時に判断する能力が必要になります。
浮気調査の場合だと、浮気相手の車が軽自動車だと判明しても、軽自動車にも様々なメーカーや車種が存在します。
瞬時にその車がどこのメーカーの何という車種なのかを判断し、ナンバーも覚えなければ、その後の尾行調査で見失う恐れが生じます。
もちろん、証拠を撮影するので車種やナンバーも映像として記録しますが、現場で映像を見直している暇がなく、瞬時に次の行動に移さなければいけない状況も多々ありますので、車に詳しくなければいけません。
例えば、軽自動車でもテールランプを見ただけでホンダのN-BOXなのか、スズキのワゴンRなのか、それともダイハツのムーヴなのか?
この他にもかなりの数の車種が存在しますが、現場で対象者の車種とナンバーを瞬時に記憶する為には、事前にある程度の車種名や車の特徴を覚えておかなければいけません。
3. 観察力に優れている
探偵の基本は「観察」です。張り込み中は小さな変化や違和感に気づけるかどうかが結果を左右します。
たとえば、対象者の服装や車の動き、周囲の環境(対象者はもちろんのこと、張り込み中に近隣住民から不審者だと警戒されていないかなど)の微細な変化などを瞬時にキャッチし、記録・分析できる人は探偵向きです。
対象者の服装を覚えていても上着を脱いだりするかもしれないので、あまり履き替える確率が少ないその日の靴の特徴を覚えたりしなければいけません。
4. 忍耐力と集中力がある
調査の多くは待機がメイン。時には10時間以上も車中で張り込むこともあります。静かに、目立たず、集中を切らさず過ごせる人は強みになります。
ラブホテルで10時間以上張り込み、ホテルから出て来る一瞬を見逃さず証拠として押さえなければ、張り込んだ時間がすべて水の泡になってしまいます。
集中をきらさず地味で孤独な作業に耐えられるかどうかが大きな分かれ道です。
5. 冷静に判断できる
調査中には予定外の事態も頻発します。
対象者の突然の移動、警戒行動、警察に通報されたなど…。そうしたときにパニックにならず、冷静に判断し行動できる人が活躍します。
また、GPSの設置や証拠撮影など「グレーゾーン」に関わる場面では、法律・倫理の線引きを理解し、自制心を持って対応できる判断力も必要です。
6. 高いコミュニケーション能力
探偵は人と話さない仕事…と思われがちですが、実際は依頼者との打ち合わせや聞き込み、情報収集など、意外と人と関わる場面が多いです。
相手の本音を引き出す会話力、信頼を得る対応力も探偵には不可欠です。
また、浮気調査中にラブホテルで張り込んでいると、従業員から声をかけられたり、注意をされる場面にかならず遭遇します。
そういった場面でも挙動不審にならず、上手く切り返せるコミュニティ能力が必要になります。
探偵をやっているといつか必ず訪れるシーンが、調査対象者に尾行がバレて、声をかけられることがあります。
絶体絶命のピンチな状況に陥ったとしても、顔色ひとつ変えずに相手の勘違いだったと思わせれるような言い回しや言い逃れができる会話術が必要になります。
探偵に向いていない人の特徴
• 時間にルーズな人
調査対象者が自宅を出る時間帯や動き出す時間の前には余裕をもって現場に到着しておかなければいけません。
予想外の渋滞や工事による通行止めなど、現場に到着する時間に遅れが生じる可能性もあるので、どんな状況でも余裕のある行動が大切になってきます。
• すぐに感情的になる人
現場では冷静さが最重要。怒りや焦りで判断が狂うと調査が台無しになります。
経験値にもよりますが、どんな状況でもひと呼吸おいて、自分の能力に絶対的な自信を持ち、冷静な判断で結果を導く余裕のある行動が大切になってきます。
• 目立つのが好きな人
調査員は「目立たないこと」が第一。服装や言動が派手な人は不利です。
景色にとけこみ、調査対象者の記憶に残らない事が調査を成功に導くカギになります。
• 孤独や待機が苦手な人
一人の時間が苦痛に感じる人は、張り込みが苦になる可能性が高いです。
景色が変わらない状況でも集中して長時間の張り込みに耐える事が出来るのかが、探偵としての最低条件です。
張り込み中にスマホを見たり、YouTubeを見て時間をつぶす事など問題外です。
一瞬の隙で証拠を押さえられなかったり、見逃したりしてしまい、取り返しのつかない状況を避ける為にも忍耐力と集中力が必要になります。
• 情報リテラシーが低い人
スマホ・PC操作が苦手、ネットリテラシーが乏しいと、情報収集や報告書作成に支障が出る場合があります。
常にアンテナを張り巡らせて、情報収集能力に長けていなければいけません。
まとめ:探偵に必要なのは“強い倫理観”と“責任感”
探偵業は人のプライバシーを扱う繊細な仕事です。
依頼者の目的が明確であっても、法に触れる行為はできません。
法律・個人情報保護の知識を持ち、正しい判断と責任感で動ける人物が信頼される探偵になれます。
探偵に向いている人とは、特別な才能よりも「人の行動をよく観察できる」「感情をコントロールできる」など、実は日常でも活かせるスキルを持った人です。
体力やスキルよりも、“誠実さ”と“地道な努力”が結果に直結するのが探偵という仕事。
これから探偵を志す人は、自分の性格や特性と照らし合わせてみてください。
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